産後ケアへの想い
その始まりは、「産後ケア」という発想が広まっていない頃から。
当院の産後ケアの歴史は、日本にまだ「産後ケア」という発想が広まっていない、2014年に始まりました。当時はすでに核家族化と少子化、妊婦さんの高齢化が進む一方で地域とのつながりは薄くなり、子育て中のお母さんの孤立が問題になっていました。また、入院期間の短縮と同時にお母さんが授乳や子育てについて学べる時間も短くなっていたため、当院のスタッフも十分なケアができない状況にもどかしさを感じていました。「入院の時だけではケアが足りない」、「退院したお母さんにこそサポートの手が必要」。そんなスタッフの強い思いから、当院では独自に見守り・サポート体制を整え、いち早く産後ケアに取り組みました。
産後のお母さんはこころもからだも不安定。そのつらさを分かち合えるクリニックでありたいと考えています。ちょっとした育児の疲れや不安、不眠や落ち込み、イライラ……小さな変化を見逃さないように、様々なアプローチを試みております。赤ちゃんとともにお母さん自身もすこやかに“お母さん年齢”を重ねていけることが、私たちの願いです。
助産師からのメッセージ
赤ちゃんと一緒に自宅に帰る──それはとても嬉しい瞬間です。ただ、出産して間もないお母さんにとって慣れない子育ては戸惑いの連続。からだもこころも疲れがたまって当然です。インターネットを開けば子育てに関する情報はたくさん出てきますが、どの情報が自分にとって正しいのか分からず、逆に混乱するお母さんも多いのではないでしょうか。当院の助産師が産後ケアを通してお母さんにお届けするのは、「あなた自身にとって大切な答え」。1組1組のお母さんと赤ちゃんに直接お会いしてお話しに耳を傾け、もっとも良い答えを一緒に探していきます。お母さんは一人きりじゃない、私たちがそばにいます。いつでもお気軽にお越しください。