診療案内 婦人科

1人ひとりの女性の人生とともに、ずっと。

女性のからだは年齢や環境によって、さまざまに変化していきます。
当院の婦人科は、思春期のお子さまから年齢を重ねた方まで、 すべての女性のライフステージに応じたヘルスケアを行っております。
その歴史は長く、3世代続けて当院を「かかりつけ医」に選んでくださる方々も。
これからもずっと、お一人おひとりのすこやかな人生に寄り添う治療を行ってまいります。

月経トラブル

1人で抱えがちなお悩みを一緒に解決しましょう。

月経不順

月経不順のお悩みやご心配のある方はご相談ください。超音波検査とホルモン採血で原因を調べます。基礎体温記録も参考になります。妊娠希望の有無によって治療法は異なりますが、通常はホルモン薬内服で定期的に月経をおこしたり、低用量ピルをお勧めすることが多いです。妊娠のご希望があれば妊娠に向けて治療します。
思春期の女の子向けに、月経についてわかりやすく説明している資料は、下記よりご確認ください。
>一般社団法人 女性アスリート健康支援委員会「教えて先生!月経のこと」

月経困難症

月経困難症とは、主に下腹部痛など生理にともなって起こる不快症状のことです。特に異常はないことが多いですが、時には子宮内膜症などの病気がひそんでいることもあるので、必要に応じて内診や超音波検査、血液検査、画像検査(MRIやCT検査)などを行ないます。まずは鎮痛薬を上手に使うことが基本ですが、低用量ピルが有効な場合も多いです。

低用量ピル

ライフスタイルに応じた低用量ピルの処方を行なっています。低用量ピルは望まない妊娠を避けるために用いるのはもちろんですが、その他にも生理痛が軽くなり月経量が減るという副効用があるので、生理でお悩みの女性には積極的におすすめしています。月経痛と過多月経の治療には保険診療、それ以外の目的の場合は自費診療になります。毎月定期的に生理をおこす飲み方が一般的ですが、保険診療の場合、生理が4か月に1回になる飲み方もあります。

婦人科疾患

定期的な検査や早めの予防が安心につながります。

子宮頸がん

子宮口(子宮頸部)にできる腫瘍で、子宮がん検診で見つかります。 不正出血やおりものなどの症状がありますが、初期には自覚症状がないことが多いので、検診を受けることが大変重要です。 子宮がん検診によって、がんになる前の状態(異形成)で見つけることもできます。もし異常があった場合は、精密検査によりどの段階にあるかを詳しく調べます。当院はこの精密検査の指定医療機関です。

子宮頸がんワクチン

子宮頸がんを予防するワクチンです。
サーバリックス(2価)、ガーダシル(4価)、シルガード9(9価)があり、決まった間隔で計3回接種します。

定期接種
小学6年生~高校1年生が対象、公費負担(シルガード9は2023年4月より)
キャッチアップ接種
1997年4月2日~2006年4月1日生まれの女性は、2025年3月までの期間であれば公費負担で接種できます
任意接種
10歳~45歳の女性におすすめします(自己負担)

予約が必要ですので、接種予定日1週間前の診察時間内にお電話にて予約をお取りください。土曜午後も予約可能です。

子宮体がん

子宮体部の内膜にできる腫瘍です。出血や褐色のおりものが、月経以外の時期に、あるいは閉経後にみられる場合には、子宮体がん検査を受けましょう。上記のような症状が出たら、お早めに受診ください。

子宮筋腫

子宮の筋肉層から発生する良性の腫瘍で、主な症状は月経痛、過多月経とそれに伴う貧血、周囲への圧迫症状です。内診と超音波検査を行い、場合によってはMRI検査を行うこともあります。治療が必要な場合には手術療法と薬物療法がありますが、治療は症状や大きさなどによって異なってきますので検査結果を踏まえ、医師と治療方針を決めます。

卵巣嚢腫

卵巣に腫瘍ができ、大きくはれてくる病気です。卵巣嚢腫のほとんどは良性ですが、ごくまれに悪性(卵巣癌)のこともありますので注意が必要です。

性感染症検査

小さな痛み、ちょっとした不快感でもご相談ください。

クラミジア感染症

最も多い性感染症で、クラミジア・トラコマチスという細菌によって起こります。おりものが増えることが多いですが、無症状のこともあります。のどの腫れや痛みなどの症状を伴うこともあります。抗菌剤の内服で治療します。

淋病

淋菌を病原菌とする性感染症の一種です。黄色いおりものがあり、排尿時に痛みを伴ったり、尿道の出口が赤くなることがあります。抗菌剤の点滴をして治療します。

梅毒

梅毒トレポネーマという細菌を原因とする性感染症の一種です。初期症状として感染が起きた部位のしこり、びらん、潰瘍などがあり、股のつけ根が腫れることもあります。主に性行為によって感染し、感染に気づきにくいことから治療の遅れや感染拡大につながりやすい危険な感染症です。治療は抗菌剤を用いて行ないます。早期の薬物治療で完治が可能です。長期の治療が必要な場合は、完治するまで定期的に受診しましょう。

トリコモナス膣炎

トリコモナスという原虫が炎症を起こす性感染症の一種です。泡状で異臭の強い黄色いおりものが増加します。抗菌薬の内服または膣錠で治療します。

尖圭コンジローマ

HPV(ヒトパピローマウイルス)を原因とする性感染症の一つです。感染後、3週間~3ヶ月後に米粒・小豆粒くらいのイボ状のものが肛門の周りや膣口、小陰唇の内側にできます。症状が進行していくと膣の中にも病変ができることがあり、自分自身で確認をすることはできないため、性器周辺のイボに気づいたら早めに受診をしましょう。基本的に外用薬を用いて治療します。

性器ヘルペス

ウィルス性の性感染症です。外性器にただれや水ぶくれができ、痛み・発熱の症状が出てきます。ひどくなると排尿時に排尿ができないほどの激しい痛みや、リンパ腺の腫れ、高熱が出ることもあります。抗ウィルス剤の内服で、1~2週間で治ります。しばしば再発を繰り返します。

避妊相談・緊急避妊ピル

女性のからだを守る上でも大切な選択です。

緊急避妊ピル

避妊をしなかった、もしくは避妊はしたけれども失敗してしまった時に緊急措置として行う避妊方法です。性交後72時間以内に薬を服用することで妊娠を阻止する効果が期待できます。当院は24時間体制でご相談に対応していますので、どうぞご遠慮なくお電話ください。

子宮内避妊器具(ノバT/ミレーナ)

当院ではノバTとミレーナという2種類のIUDを採用しております。 通常月経周期の7日目以内に子宮内に装着します。産後であれば、子宮の回復を待って産後6週間を過ぎてから装着します。

人工妊娠中絶

事前の診察から術後の経過確認まで慎重にサポート。

人工妊娠中絶

妊娠11週6日までの週数を対象としています。手術は医師2名によりエコー下にて吸引法で行っています。
手術は日帰りで行います。事前に診察を受けて妊娠週数を確認し、術前血液検査等を行った後に、手術日程を決定します。
術後は、経過確認のため翌日と1週間後に受診が必要です。

性暴力

性暴力の被害をうけて苦しんでいる方はぜひご相談ください。警察や性暴力被害者支援センターに繋げて適切な支援をお受けになれるよう、サポートいたします。

更年期症状

様々な症状に対応。女性のお悩みに寄り添います。

ホルモン治療

問診票にて症状を確認し、内服薬や漢方、外用薬などを使って症状改善の治療を行います。 更年期の症状でお悩みの方、不安な方はご相談ください。

看護師からのメッセージ

婦人科では、月経の異常や思春期や更年期の悩み、不妊の悩みなど、女性の様々な不調や症状に対応しております。また各種婦人科疾患の検査・治療のほか、子宮がんや卵巣がん検診も行っています。
1962年の開院以来、親子3代にわたって受診に来られる方も。女性の健康をトータルにサポートできる医院でありたいと願っています。気になる症状や心配事があったら、お気軽にご相談くださいね。

婦人科に関する費用

子宮頚がん検診

健診代
1,200円(福岡市の補助対象2年に1回)

婦人科検診

検診費用
3,500円~12,000円(検査項目選択ができます。基本は子宮がん検診と超音波検査です。)

性感染症検査

検査費用
13,240円

ブライダルチェック

検査費用
28,520円(検査項目:超音波検査、血液検査、子宮がん検査、性感染症検査)

低用量ピル

処方代
2,750円(1シート・1か月分)

月経移動

費用
3,770円

緊急避妊薬(アフターピル)

費用
8,150円~(診察料・指導料込)

人工妊娠中絶

費用
通常95,000円程度、週数が進んだ場合120,000円程度